社会保険では毎月の給与に見合った保険料額が設定され、給与天引きで保険料が納められています。

では、会社を退職する等、無職になったときの国民健康保険料の月額はどのように決定されるのかご存知でしょうか。

加入を検討してみて、国民健康保険料の月額が高くて驚いた方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、無職・無収入の場合での国民健康保険料の月額の算出方法、保険料を安くするための方法等をご説明します。

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無職でも国民健康保険料の月額は前年度の所得で決まる

国民健康保険料の月額は加入時の所得状況ではなく、加入者の世帯全体の前年度の所得をもとに計算、決定されます。

ですので、会社を退職した等で加入時に無職・無収入であったとしても前年度の所得、つまり収入があったときの所得をもとに計算されるため、月額が「高く」なってしまいます。

国民健康保険料の月額については各市町村で金額は異なりますが、基本的な算出方法=世帯全体の前年度の所得をもとにすることはどこの市町村でも同じです。

失業した理由によっては国民健康保険料の月額を安くできる!

いくら決まりとはいえ、無職・無収入の状況で収入があったときの所得をもとに保険料額が決まってしまったら、毎月の保険料額が大きな負担になります。

国民健康保険には保険料の軽減・減免制度があり、失業した理由によっては国民健康保険料額の月額を安く抑えることができます。

自己都合以外の理由で離職し、離職票等に記載された離職理由コードが次に該当する場合で離職時65歳未満、雇用保険受給資格者証に「特」「高」の記載がない場合は条件に該当します。

離職理由コード 離職理由
「11」「12」 解雇
「21」「22」 雇止め
「23」 期間満了
「31」「32」「33」「34」 正当な理由のある自己都合退職

 

上記の条件を満たした場合、国民健康保険料を算出するときに用いる前年の所得額が「30/100」で計算されることになります。

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国民健康保険料の月額が高くて大変な場合はすぐ相談を!

先述の国民健康保険料の軽減・減免制度に該当しない場合は、残念ながら月額を安くすることはできません。

ですが、支払いが難しいからと言って保険料を滞納したりしてしまうと、滞納金が発生したり、督促、財産の差し押さえにまで発展してしまう可能性があります。

保険料の納付が困難な場合は、すぐに市町村の国民健康保険の窓口へ相談に行きましょう。

保険料は基本的には一括払いですが、分割払いにしてもらえる等の対応を取ってもらえる可能性があります。

まとめ

無職・無収入という状況なのに、バリバリ働いていた前年度の所得をもとに国民健康保険料の月額が決定されてしまうのは、あまり納得できないような気がします。

とはいえ、失業の理由によっては軽減措置もありますので、自分が対象になるのか確認する価値はあります。

また、無収入であれば家族の扶養に入ることも可能ですので、別の方法を検討する等、ぜひ参考にしてください。

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